<旅の始発駅駅長のひとりごと> 日本を旅する!〜寝台列車でハワイ旅行?〜 「サンライズ・エクスプレスで鳥取旅日記@」 ある冬の日、東京駅9・10番線ホームへ向かうエスカレーターにおりました! あの頃、ブルートレインに乗車するため、何度となく上ったこのホーム♪ そこには、長距離に向かう始発駅の独特な空気が流れ・・・ その雰囲気だけで「旅」への大きな期待が膨らんだものでした♪ 現在は・・・というと。 「上野・東京ライン」が開業したことで、その始発駅の様相はかなり薄れ・・・ そのことは、少しだけ淋しい気持ちに! でも、そこには、大きめの荷物を抱えた人々の長い列! それは、明らかに通勤客ではない・・・ そう、22時発の「サンライズ瀬戸・出雲」号の入線を待つお客様の人波♪ みな、何だかそわそわで・・・何だか楽しそう! これが「寝台列車」の持つ魅力なんですよね♪ そして、21時40分少し前、 全車2階建ての「サンライズ・エクスプレス」がホームに近づき、その「わくわく」が最高潮に・・・ しばらくして、私たちも、その特別空間に乗り込みました。 その車内に一歩踏み入れた瞬間・・・ 流れる時間が「サンライズ・タイム」に・・・ その車内には、ホーム上で感じる都会の喧騒は全くない! 何とも、ゆったりとした「寝台列車」ならではの時間が、そこにはあるのです! かつてブルートレインで味わった「ゆったりのんびり空間」♪ この「サンライズ」の車内にも、時代を超えて受け継がれている! まさにそれは、「鉄道旅」の醍醐味ですよね♪ そして、今回の予約席は11号車3番個室! なんと、「サンライズ瀬戸・出雲」に各4室ずつしかない「サンライズツイン」という設備♪ それにしても、「よく確保できたなぁ!」なんて、自分自身でも感心・・・ この部屋には、ベッドが2台並び、2人旅にはピッタリな個室♪ そこは、東京駅から出雲市駅まで約12時間のプライベート空間なのです。。。 そうこうしている間に車内放送・・・ 「停車駅は、横浜・熱海・沼津・富士・静岡・浜松。。。 そして、明朝、姫路、岡山・・・終点出雲市には、明日9時58分に到着します!」と・・・ まるで自分の部屋のまま、はるか遠い町まで連れてってくれる♪まさに、夢のような特別空間ですよね! そして、大きな窓からホームを眺める・・・ 向かい側には、東海道線を下る混雑した通勤電車が・・・ みんな何故か疲れて見える。。。 でも、こちらの特別空間では、服を着替えてリラックスしたりして・・・ さらに、個室の外にある通路では、子供たちのはしゃぎ声が・・・ そして、迎えた発車時刻の22時! 「サンライズ瀬戸・出雲」は、静かに東京駅のホームを滑り出す! 少しずつ後方に流れていく、普段見慣れた都会の風景や明かりたち・・・ こんな寝台列車の車内から眺めると、、、いつになく特別な光景に映し出されますよね♪ 久しぶりに味わう寝台列車ののんびり時間・・・ そんな特別な雰囲気を感じていたら、22時24分、横浜駅到着! そこには、ほーむにあふれる通勤の人々・・・ みんな不思議そうにこちらを眺めている・・・ 車内では、子供の頃も感じた何とも言えない優越感! それもそのはず、通常の電車が満員なのに対して・・・ こちらは、1両に14〜30人くらいしか乗れない寝台列車なのですから・・・ 横浜駅を発車した「サンライズ瀬戸・出雲」は、軽快に西を目指している! 近郊の住宅街や駅をどんどん追い越して・・・ そんな夜景を飲み物を片手に、ぼんやりと眺めている・・・ こんな時間の過ごし方も、実は、かなり非日常な特別空間なんです♪ そして、深夜にたどり着いた名古屋駅! もちろん、「サンライズ瀬戸・出雲」の扉は開きません。。。 これは、乗務員交代などを行う運転停車! ここで、ぜひ、眺めていただきたいのは・・・ 「深夜の駅の様子」♪ 駅事態の営業は、もちろん終了していて、人は全くいない。。。 隣のホームでは、電車だって深い眠りに就いている♪ 昼間、あんなに混雑している大きな駅が・・・ その姿は、まさに駅の寝顔ですよね! こんな光景を眺められるのも、実は、寝台列車の魅力のひとつかも知れません! そんな頃、白と黒のコマを置く手が鈍り始めたので・・・ 「サンライズ」の刻む旋律を子守歌に、もうひとつの「のんびり時間」を楽しむことにいたしました! 日本を旅する!〜寝台列車でハワイ旅行?〜 「サンライズ・エクスプレスで鳥取旅日記A」 もうひとつの「のんびり時間」を楽しんでいた私・・・ ふと、目覚めれば、 車窓には、街の灯りが、まるで夜空いっぱいに広がる流れ星のよう・・・ そんなとき 「まもなく岡山に到着いたします!」と、車内アナウンス。。。 「サンライズ瀬戸・出雲」は、ここで切り離されて別々の目的地に向かうのです! それは・・・ 1〜7号車の「サンライズ瀬戸」は高松へ! そして、8〜14号車の「サンライズ出雲」は、北へ向かい出雲市へ・・・ その2つの列車に切り離し作業が行われる! そう、ここ岡山駅では、鉄道好きにとっては大きなイベントが行われるのです♪ もちろん、今の私は「大人」ですから・・・ このイベントに参加したりはいたしませんが・・・ かつては、下関駅や門司駅で、何度もそんなイベントに参加したものでした♪ うーん、懐かしい!でも、まだまだ眠気には勝てず・・・ もう一度「のんびりタイム」・・・ そんな寝台列車での「まどろみタイム」を過ごしていたら・・・ あっという間に時計の針は9時を回り・・・ 米子駅、安来駅、松江駅、宍道駅・・・そして出雲市駅! ここで、これから「サンライズ出雲」に乗車されるみなさまへ! 米子駅からはあっという間に付いてしまいますので、身支度はお早めに♪ これも、寝台列車マジック! まだ50分も!なんて思っていると・・・逆に時間の流れを感じないんですよ♪ そして、列車の大きな車窓には・・・ 「日本で7番目の大きさである宍道湖が・・・」とアナウンス♪ (うっ、7番目とは、何となく中途半端な・・・) でも、ちょっと見方を変えれば・・・ 故郷の小さな駅や懐かしい風景が・・・「東京駅」と一本で繋がっている♪ それも、目覚めればたどり着ける!・・・これが「寝台列車」の最大の魅力なんですよね♪ 現在では信じられないと思われますが・・・ JR発足の少し前(1982年)頃までは、 日本全国(北海道・四国を除く)のかなりの範囲の町が このような寝台列車で「東京駅」または「上野駅」と繋がっていたのです♪ さて、そんな寝台列車の思い出は、また次回ご紹介するといたしまして・・・ 「鳥取の旅」に戻りましょう♪ ここで、なぜ「出雲市」まで乗車するのか?なんて聞かないでくださいませ! 今回は「寝台列車」も旅の目的ですから・・・ 「できる限り長い時間味わいたい♪」と、わがままなこだわりでございます♪ そして、定刻より少し遅れて終着出雲市駅へ! ここで、ひと晩を過ごしたプライベート空間!とても名残惜しさでいっぱいな私でございました。。。 本来であれば、名物「出雲そば」などで朝食を取りたいところですが・・・ 先を急ぐ私たちは、簡単な朝食を調達して、10じ31分発「やくも14号:へ乗車! またまた、陽光に輝く「宍道湖」を眺めることとなりました。 さらに、約50分!米子駅にて「普通列車鳥取行き」に・・・ なんとこの列車は1両編成。。。のんびりと車窓を楽しみながら東へと向かいます♪ しばらくして近づいて来たのは「伯耆富士」とも呼ばれる中国地方最高峰の「大山(だいせん)」♪ 何とも言えない稜線の美しさに・・・しばし瞳を奪われ。。。 でも、ちょっと雪が少ない!真っ白だと、もっと迫力あるのに。。。 後でタクシーの運転手さんに尋ねてみたら・・・この冬はほとんど雪が積もらなかった!とのこと。 数年前には、数十kmも車が立往生する雪害にあったことなど、全く感じさせない・・・ そんな車窓には、のんびりとした鳥取の景色が流れる! そして、各駅に停車する普通列車・・・・ 扉が開くたびに感じられる地元にある日常の生活・・・ あれ、今乗ってきた高校生、ほとんど方言がない!なんて・・・ こんな光景を視覚と聴覚で味わうのもローカル線の旅の楽しみですよね♪ そんな、約1時間の鉄道旅!12時23分、由良駅に到着です! ここは、知る人ぞ知る「名探偵」のふるさと鳥取県東伯郡北栄町♪ こんな「まち」への入り方、、、 実は、鉄道の旅でなくてはできないんですよね! ここ「由良駅」は、かつて日本全国に存在していたような一般的な「田舎の駅」! でも、その駅は、なぜか小ぎれいで機能的に改装されている♪ それもそのはず、ここ北栄町では「名探偵のふるさと」を軸にまちづくりを行っているんです♪ 駅前から延びる道(途中で曲がりますが・・・)には、歩きやすい歩道が整備され、何とも散策しやすい♪ そして、その歩行空間は、国道沿いに設けられた「ふるさと館」(道の駅)まで続く・・・ そこには、「名探偵」のミュージアム♪ さらに、その途中には、「名探偵」の世界観を表現した商店街が・・・ それにしても、ここ「鳥取」! 西の「妖怪」に対して、ここの「名探偵」♪ なかなか、分かりやすくコンテンツを地域づくりに生かしている♪ そんなことを考えながらたどり着いた「商店街のカフェ」! 同行の彼は、早速ショッピングに夢中♪ 私は、こんな「まちづくり」を行っている北栄町の施策をネットで調べながら・・・ 「名探偵」の世界観の中でくつろぐランチタイムとなりました。 |