「とっておき鉄道旅!〜惜別のスーパービュー踊り子・春色の車窓を味わう〜」 2月のある日、私は、新宿駅のホームに立ちました! 「まもなく、スーパービュー踊り子5号伊豆急下田行が参ります!」と・・・ 到着のアナウンスが流れる頃、少しずつ賑やかさが増していく・・・ 週末の行楽の人々なのだろうか、それとも鉄道好きの方々? 明らかに、その雰囲気はほかのホームとは違っていて・・・ そんな、人々が少しだけ特別!を感じてしまうのが「スーパービュー踊り子」の魅力なのです♪ そして、とても大柄なダブルデッカーの車両に乗り込む! 乗車のとき。アテンダントさんが、お客様の切符を確認するのも、なんとなく「特別な」感じ♪ もちろん、「惜別」ですから、グリーン車をリザーブ! その座席に身をゆだねると、なんとも言えない懐かしい感覚が・・・ なんて、ずいぶん前に行った伊豆の旅を思い起こしていたら・・・ 列車は、静かに新宿駅のホームを滑り出した。。。 その直後、大きな車体を揺らしながらいくつかのポイントを渡り、 埼京線の本線に入っていく! この感覚も実は「スーパービュー」でしか味わえない! そして列車は、渋谷、大崎、さらに、武蔵小杉へ・・・ (かつては「山手貨物線」と言われて・・・この区間を走る列車は珍しく) 思い起こせば、この「スーパービュー」が走り始めた1992年頃・・・ 埼京線は、まだ新宿が終点!今では混雑が激しい1〜4番線も閑散としていて・・・ もちろん、「高島屋」もなかった!「バスタ」なんて想像もつかない・・・ 渋谷には東横線、恵比寿には工場跡が・・・ ダブルデッカーの車窓からは、そんな都会の景色の移り変わりが。。。 そして、多摩川橋梁を渡り停車する「武蔵小杉」の高層マンション群♪ そんな変わりゆく街並みは、 観光列車の先駆けとも言えるこの列車には、どのように映ってきたのだろうか? と、しばし時代の流れに少しだけセンチメンタルな私がおりました。。。 そうこうしている間に、ウエルカムドリンクをいただき 列車は快調に鶴見川橋梁を渡る! もうすぐ「横浜駅」に到着! ここで鉄道好きには、ちょっとしたポイントが・・・ この新宿発の「スーパービュー」は、東海道線の上り本線を渡って下り本線に入っていく! この分岐器を何度か通過するときの「うねうね」」が、なかなかの撮影ポイント♪ まぁ、今回は車上の人ですから、そんな光景を想像しつつ飲み物を味わいます♪ そして、横浜駅を出発した「スーパービュー」の大きなガラス窓からは・・・「みなとみらい」のビル群が・・・ 現在では珍しくなくなった高層ビル♪ でも、1990年代前半までは、まさに「未来都市」の象徴のようなエリアで・・・ (東京都内では、ほぼ再開発は始まっていなかった!) そんな感じで、「スーパービュー」の車窓からは、伊豆の景色以外にも「都会の景色」も存分に味わえるんです♪ これは、「車窓のフルコース」の「前菜」とも言うべきでしょうか♪ そして、ここからは熱海駅まで約1時間停車しない! 「観光列車」に訪れた「くつろぎの時間」を楽しみます♪ でも、鉄道好きの視点では・・・もちろん、車内探索! ダブルデッカーの1階にある「サロン」に向かいます。。。 (揺れる車内!そして、段差を下る。。。それも、なんだか特別な空間♪) 数段のステップを下るとそこには、さらに「くつろぎの空間」が♪ そのサロンには、ゆったりとしたソファーが並びます!そして小さな売店も。。。 こういう設備って、一部の観光列車を除いては、ほんとうに消滅してしまって! でも、この列車がデビューした1990年代!JRが発足したてで、各地で競うようにサービスを拡大していった時代だったんですよね! (JR東日本と東海は、あまり積極的ではなかったようですが、その他のエリアでは、ほんとうに移動を楽しめる列車がたくさん♪) そんな空間でかつてに思いを馳せながら、しばし温かい飲み物とお菓子をいただきます! 今では、「車内販売」さえなかなか出会えない! でも、それでいて、「観光列車」は増えている!・・・これは。。。 時代は繰り返す♪っていうことなのでしょうか? でも、こういう「特別な移動空間」って、確実に彩を添えてくれるんですよね♪「旅」に・・・ 列車は、相模川橋梁を渡り、しばらくすると・・・ 少しずつのどかな景色の割合が増して・・・ 根府川橋梁、真鶴半島、そして湯河原・・・ 「スーパービュー」は、熱海のまちに吸い込まれます! ここからやっと伊豆半島に入っていくのですが、意外と「海」が間近には見えない・・・ このあたりは、「車窓のフルコース」では、「本日のスープ」」あたりでしょうか? 車両紹介の続きになりますが・・・ この「スーパービュー」!2号車グリーン車の1階には「個室」が・・・ そして、なんと10号車普通車の1階には、「子供室」まで。。。 なんとも、「伊豆」へ向かう客層のすべてを網羅するかのような車両構成♪ もちろん、一番人気の特別空間は・・・1号車1〜2番の展望席ですけど・・・これがなかなか手に入らない♪ ここまでおさらいすると・・・もう、こんな車両は、造れないだろうなぁ!って。。。 現在の様々な制約、そんないろいろなことのなかった自由な発想♪そんな時代に、またまた思いを馳せる私がおりました! そうこうしている間に、伊東駅を過ぎ、本格的な伊豆半島の山間に・・・ このあたりからが、「車窓のフルコース」では、「メインディッシュ」の時間でしょうか♪ そして、訪れる「東伊豆海岸線」♪ 「スーパービュー」の大きなスクリーンに映し出される大海原・・・ そして、あちらこちらでは太陽光線のイルミネーション♪ そんな光の粒たちが、真っ青なキャンバスに踊ります! さらに、快晴なら、美しく並んだ島影が・・・ まさに、ここを通過する数分が「最高のメインディッシュ」となります♪ そして、もうひとつ「季節の贈り物」が・・・ それは・・・河津駅を発車して左車窓に。。。 河岸一帯が桃色の花びらを敷き詰めた(貼り絵」のよう♪ まさに「河津桜」で、「車窓のフルコース」の「季節のデザート」となりました♪ そして、視覚の「ごちそうさま」を迎えるころ 「まもなく、終点、伊豆急下田」に到着いたします!」と・・・ そんな、約3時間の「スーパービュー踊り子」で味わう「車窓のフルコース」の旅♪ 3月14日(土)以降は、新しい「サフィール踊り子」にその役割を引き継ぎますが、 みなさまも、こんな「車窓のフルコース」を視覚で味わう旅に出かけてみてはいかがでしょうか? (2020年3月17日FB投稿) |