<旅の始発駅駅長からのプチたびガイド> 「とっておき鉄道旅!〜A列車で行こう!で視覚と聴覚から酔いしれる♪〜」 この「Design & Story列車」というのは、JR九州が仕掛ける観光列車で、各列車には、その沿線の魅力が巧妙にデザインされているのです♪ 今回、その第一弾として選択したのが「A列車で行こう」♪ この列車名を聴いて、そのStoryが想像できたあなた! あなたは、かなりの地理好きか、それとも音楽好きですよ♪ そんなわけで、熊本駅の高架ホームへ上がる私・・・ 聴こえて参りましたディーゼルエンジンの響き・・・ 12時24分発三角行「A列車で行こう3号」が、お待ちかねです! この列車名・・・ 「A」は、「天草のA」、そして、「AdultのA」♪ すなわち、「天草へ向かう観光ルート」と「大人の旅」がデザインされているのです! そして、鉄道旅への期待を膨らませながら車内へ・・・ そこには、 各所にステンドグラスが配され、色調も大人の香り! なるほど♪かつて、キリスト教の影響を大きく受けた天草! そんな、歴史的背景を表現しているんですね♪ ここでバーカウンターに立ち寄ることをお忘れなく! いったん座席でくつろいでから・・・なんて手遅れになりますから。。。 もちろん、私たちは、お気に入りの飲み物と車内限定のスイーツをゲット♪ 旅への準備を整え、リクライニングシートへ・・・ そんな、少しだけ落ち着かない時間を過ごしていたら・・・ ジャズのスタンダード「A列車で行こう」のBGMが・・・ そうです♪ 列車名でもあるこの曲が、常に旅の添乗員なのです♪ その音質は、少しだけ荒く・・・でも、それが、なぜか懐かしく・・・ 往年のスタンダードは、クリアなFMラジオよりも なぜか、AMラジオで聴いた方が、その雰囲気や時代背景の感覚が増しますよね♪ この感覚、 昔、FENで英語放送を、なんとなく聴いていた時代にタイムスリップする感じ♪ この私の感覚が分かる方は、間違いなく同年代ですね♪ そんな懐かしい感覚でBGMを聴いていたら・・・ 「A列車で行こう」は、 都会的な高架ホームを滑り出し、熊本の街中へ溶け込んで行きました。 最近、よく感じることは・・・ 地方都市の中心駅が、みんな都会的な高架駅へ変っていくこと! もちろん、この熊本駅は、2011年の九州新幹線開業に合わせて高架化されたもの でも、新幹線に関係のない大分駅も、宮崎駅も・・・ これは、すべて立体交差化事業によるまちづくりの一貫で行われるもの・・・ かつて「鉄道」がまちを分断していた! この状況が、「高架化」の名のもとに解消されていく! これは、「まちが一体化」して便利になる反面、 その「駅」の、そして「まちの玄関口」の個性が失われていくことに繋がっている・・・ 各駅の「昭和」を知っている私としては、なんとも、うれしくもあり、淋しさも感じる 「A列車」の旅立ちとなりました! でも、そんな都会的な車窓風景は、数分・・・ あっと言う間に九州らしいローカルな雰囲気に。。。 そして、宇土駅からはさらにローカルな三角線を走ります♪ この三角線、地方のどこにでもある単線のローカル線ですが・・・ その沿線には、けっこう新しい住宅が立ち並び。。。 考えてみれば、 列車本数は少なくても県庁所在地の熊本市へは、十分通勤通学圏内なんですよね♪ もちろん、道路だって充実している・・・ でも、そんな住宅地や、はたまた畑を、のんびりと眺めながら。。。 ゆっくりと走る観光列車で飲み物を傾ける♪ まさに、日常の風景の中を行く、非日常空間が、この「A列車で行こう」なんですよね! ですから、少しでも時間ができたなら、なんとなく乗車してしまいますよね♪ こんな列車東京の郊外にも欲しい♪ そんな、あれこれを考えていたら・・・ あっと言う間に、13時03分、「A列車で行こう3号」は、終点三角駅に到着♪ ワンドリンクで楽しむショートトリップのエピローグです! この短さに、少し飽き足らない私たちは・・・ ここから高速船乗り継ぎの「天草宝島ライン」での天草行きは、次回にして 帰路も「A列車で行こう6号」に乗車することに・・・ もちろん、出発時刻までは、三角散策を楽しみます♪ ここ「三角」は、「みすみ」と言いますが・・・ 「三角」は、「さんかく」ですから・・・ ありました駅前の公園に「三角の展望台」が・・・ それは、三角東港広場に整備されているシンボルの「海のピラミッド」で・・・ この展望台、まさに「三角錐」の形状をしていて・・・ みなさま、小学校で習いましたよね♪ でも実際に、その形を見たことは、あまりないのでは? まして、ここでは、その形に登れるのですから、立ち寄らざるを得ません♪ そして、昇りつめた展望台は360度のパノラマビュー♪ そこからは、穏やかな三角の海原が・・・ その水面を進んでいく高速船が・・・ そんな広場の芝生の開放空間で遊ぶ子供たちのはしゃぎ声が・・・ さらに、天草の島々まで。。。 みなさま、お天気のよい日なら、時間を忘れて、そんな美しい風景に瞳を奪われますよ♪ さて、しばしの三角東湊広場散策を終えた私たちは、三角駅に戻ります! そこには、16時19分発熊本行の「A列車で行こう6号」が・・・ もちろん、帰りの列車でもバーカウンターへ立ち寄ることを忘れません♪ そして、帰路は進行左側のCD席を確保! またまた、熊本行のショートトリップの始まりです♪ そして、しばらく走行した列車の車窓には、有明海の大海原が・・・ 西日のスポットライトを浴びた大きな水面が・・・ さらには、澄み渡った青空の帽子をまとった雲仙の山並みが・・・ ここは、日本の渚百選に選定されている「御輿来海岸」(おこしき)なのです♪ その光景は、普通の海岸線風景とは少し様子が異なっていて・・・ そうなんです!ところどころに有明海の特徴的な干潟が・・・ それは、まるで形の異なる水玉模様のよう♪ そして、有明海全体が、西洋風の衣服に包まれているかのごとく・・・ その光景は、まさに、干潮時にのみ現れる大海原のファッションショー♪ そんな、海水面の七変化で、 刹那な車窓風景はクライマックスを迎えたのでした! みなさまも、こんな「A列車で行こう」の車窓から 鎖国時代の歴史背景に思いを寄せつつ そして、はいからな衣に身を包んだ有明海を瞳のスクリーンで愛でながら ワンドリンクで楽しむショートトリップの非日常空間に身を置いてみませんか? (2022年1月16日FB投稿) |