旅の始発駅
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☆鉄道08☆

「とっておき鉄道旅♪〜指宿のたまで箱の車窓から、もうひとつの南国風景を味わう♪〜」






<旅の始発駅駅長からのプチたびガイド>
「とっておき鉄道旅♪〜指宿のたまで箱の車窓から、もうひとつの南国風景を味わう♪〜」
JR九州の「Design & Story列車」の第2弾は、最南端の鉄道♪
指宿枕崎線を走る「指宿のたまて箱」です♪
最南端・・・私は、そう認識していたのですが・・・
今は、沖縄に「ゆいレール」・・・でも、気を取り直して・・・
そんな、最南端の鉄路には、少しだけ胸の辺りがざわめく思い出も・・・
とても懐かしい指宿駅!そして、ずいぶん久しぶりの再会となりました。
今回の目的は、「指宿のたまて箱」(通称いぶたま)♪
「なぜ、下り列車に乗らないの?」と聴こえてきそうですが・・・
指宿駅の小さな駅舎を抜けると、
そこには、「白」と「黒」の衣をまとった「いぶたま」がお待ちかねです♪
停車中の「いぶたま」
この車体の装飾!
感の良いみなさまは、もう、この列車の「Story」がお分かりですよね♪
そして、列車の入口には、
「白い霧」の出る仕掛けが・・・
そうです!
この列車には「竜宮伝説」がイメージされているのです。。。
そして、この「白」と「黒」・・・
玉手箱を開ける前と後を表現しているとか・・・
でも、みなさま、ご安心ください♪
これから始まる約60分の鉄道旅♪
どんなに、みなさまが鉄道時間を楽しんでも・・・
列車を下車し鹿児島へ上陸した時に、
決して「おばあさん」や「おじいさん」になったりはいたしませんから。
そして、「Design & Story列車」のお約束!
お好みの飲み物と「いぶたまスイーツ」を忘れずに・・・
このアイテム、約60分の旅のお供にピッタリなのです!
あとは、心を落ち着かせて、車窓のスクリーンの上映開始を、静かに待ちましょう!
15時05分、「指宿のたまて箱6号」は、音もなく指宿駅のホームを離れます。
列車は、しばらく薩摩半島ののどかな風景の中を走り・・・
少しだけ、列車のシートが馴染んできた頃。。。
見えて参りました「桜島」♪
この「いぶたま」の車窓は、
「桜島」で始まり「桜島」で終わると言っても過言ではありません。。。
それにしても、何と言う存在感なんでしょう!
この「鹿児島のシンボル」桜島は、様々な場所から眺めることができますが・・・
私は、何と言っても・・・この車窓から♪
みなさまも、ぜひ、この指宿枕崎線の車窓から楽しんでみてくださいませ。
そこには、満々とたたえた穏やかな大海原・・・
そして、少しだけ傾いた陽の光に映し出されるさざ波のタップダンス!
そんな錦江湾を隔てて眺める「桜島」は、他の眺めとは一味違いますから♪
沖縄へ行くことが珍しかった時代には、
ここ鹿児島は、日本の南国を象徴するような場所・・・
そうそう、ハネムーンのメッカだった時代もあったとか・・・
そんな、桜島と錦江湾を支線に映していると、
ふと、通り過ぎていく木々のみどりも、原色で実に美しい♪
それは、まるで、子供たちが描く鮮やかな絵の具の装飾のよう・・・
そう、春先の薩摩半島!
いたるところに春色の原色に色取られた菜の花畑が・・・
そんな光景・・・南仏のゴッホの世界を想像してしまいます♪
そして、「いぶたま」は、穏やかな錦江湾に沿って喜入へ・・・
喜入のタンク群
そこには、静かな海原には到底ふさわしくない巨大な構造物が並びます!
そうです!「喜入石油基地」の数十基からなるオイルタンクが、
時が止まったかのように、景観に溶け込んでいるのです♪
その光景は、
少し違和感でもあり、はたまた、昔からある錦江湾の日常風景でもあります。
そう、この風景!
子供の頃、初めて訪れた時の何とも言えない驚き・・・
大自然の景観と一体となったピカピカのタンク群!
その後、中学の地理の授業で教科書に出ていて納得♪
それ以来、この「桜島」「錦江湾」そして「喜入石油基地」・・・
この基地!日本全体の需要2週間分の石油を備蓄しているとか・・・
鉄道の旅って・・・やっぱり地理の勉強になりますね♪
この子供の頃の記憶が、私にとって薩摩の特別な景色となりました。
そんな私のノスタルジーをよそに・・・「いぶたま」は鹿児島中央駅を目指します!
このあたりからは、住宅もだんだんと増えて、まさに鹿児島近郊の装い・・・
それでも、車窓風景には、主役の「桜島」が、堂々と特別出演♪
桜島を臨む
こんな沿線風景・・・いつまで見ていても飽きませんよね♪
そんな桜島が、鹿児島の賑わいに少しだけ遠慮がちになる頃・・・
16じ00分!
私たちを乗せた「いぶたま」は、ゆっくりと終着鹿児島中央駅に滑り込みました。。。
「真っ白な霧」に包まれながら降り立つ終着駅のホーム!
その古ぼけた停車場は、何か殺風景で、少しだけ物悲しい・・・
ここは、かつて「西鹿児島駅」(通称西駅)と呼ばれ・・・
東京駅行きの寝台列車も発着していた・・・
そして、その頃の私は、そんな長距離列車の旅人となった♪
そんな往年の賑わいは九州新幹線にバトンを渡し・・・
それでも、長距離へ向かう人々を、このホームは見つめ続けて来た・・・
こんなことを考えながら、自分の思い出と言う記憶をたどります!
今回乗車した指宿駅の近くには・・・
大隅半島の最南端にある断崖絶壁の佐多岬とは対象的な、
とてもおだやかな海岸風景に出会える薩摩半島最南端の長崎鼻が・・・
そして、「いぶたま」の車窓からも眺められる
緩やかで優しい薩摩富士とも呼ばれる開聞岳が・
さらには、その稜線を美しく映し出す池田湖が・・・
もちろん、お時間のあるみなさまは、指宿温泉の砂蒸し風呂も忘れずに♪
そんな次々と瞳のスクリーンに蘇る鮮やかな風景♪
これも、「指宿のたまて箱」の旅の魅力かも知れません♪
薩摩地方を何度も訪れている方は、自分自身の「記憶の玉手箱」を開けて!
はたまた、初めて訪れる方は
みなさまの「思い出の玉手箱」に旅の記憶をたくさん詰め込んで・・・
そんな時の流れと記憶のアップデート・・・
「竜宮伝説」に出てくる玉手箱は、まさに、時空と記憶を繋ぐ魔法のつづら♪
みなさまも、そんな原色の世界を走る「指宿のたまて箱」に乗車して
穏やかないぶたま時間を楽しみながら
誰もが持っている「心の玉手箱」をゆっくりと開けて
時の流れに散りばめられた美しい記憶の宝石を拾い集めてみてはいかがでしょうか?




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